UsabilityがUsefulnessの一部、みたいに書いてあったのが 不思議である。使いやすさと便利さはちょっと違うような 気がするが。(e.g. UNIXは便利だが使いにくいし、いくら 使いやすくしても便利さは特に変わらない) (1997/6/5 増井)
ISBN: 0-12-518406-9
Category: UI Usability
Comment: <a href="http://www.useit.com/jakob/useengbook.html">ニールセンのページ</a>
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設計初期段階におけるチェックにより相当な経済効果がある
(変なインタフェースのために生産性が下がらない)
にもかかわらず、その点が軽視されている。
<br>
■ スローガン
<ul>
<li> 設計者がいくら考えても抜けがある(からユーザに実際に操作させることが絶対に必要)
<li> ユーザはいつでも正しい (ユーザの不満や失敗は常に改良の余地を示している)
<li> とはいえ、デザインに関するユーザの意見は正しいとは限らない。実際にモックを見せて評価させないとだめ
<li> カスタマイズ機能によりユーザにデザインさせるのはうまくいかない
<li> デザイナはユーザと同じ感覚をもてない。
一度見てしまうと、感覚が前と一緒ではなくなる
(e.g. ランダムドット中の動物の絵)
(この話はCooper本にあったのか??)
<li> 副社長みたいな人の意見を聞いてはいけない
<li> 機能は少ないほうが良い
<li> 小さな違いも問題になることがある
<li> ヘルプがあればいいというものではない (なくても使える方がよい)
<li> ユーザビリティエンジニアリングはプロセスであり、こうすればいいという特効薬はない
</ul>
■ ガイドライン
<ul>
<li> 単純で自然なダイアログ
<li> ユーザの立場の言葉を使う
<li> 覚えなければならないことを最小に
<li> 首尾一貫
<li> 実時間フィードバック
<li> 簡単に抜けられるように
<li> ショートカット
<li> わかりやすいエラーメッセージ
<li> エラーが発生しにくいように
<li> ヘルプ/ドキュメント
</ul>
Bibtype: Book
Author: Jakob Nielsen
Title: Usability Engineering
Comment1: 正しい指摘が多いと思うし、そのとおり製品を作れば
正しい製品が出来るのだろうが、
面白い製品を作ることはできないし、
根本的に新しい製品を作ることもできないだろう。
例えば、VCRが何故使いにくいのかといった明白な問題を
分析することはできるだろうが、
WindowSystemのインタフェースがなめらかでないことが何故問題か、
といったことは分析できないし、
解決策を思いつくうまい方法があるわけでもない。
そのあたりは工学でなく芸術の分野に近いのかもしれない。<br>
正しい設計をするためのヒューリスティクスも色々書いてあるが
もちろんそれで全部ではなく、\cite{Cooper:AboutFace}に書いてある
ような設計知識も必要だと思う。たとえば自明かもしれないが
<ul>
<li> 自分で作る/使う/直すというループの高速化が必要
</ul>
といったことも挙げられると思う。
<p>
UsabilityがUsefulnessの一部、みたいに書いてあったのが
不思議である。使いやすさと便利さはちょっと違うような
気がするが。(e.g. UNIXは便利だが使いにくいし、いくら
使いやすくしても便利さは特に変わらない)
(1997/6/5 増井)
Year: 1994
Date: 2003/08/01 07:01:52
Comment2: 単純なシステムしか使わなければ、
ガイドラインの大半も不要かもしれない。
Publisher: Academic Press