大富豪家2.0の日記全体に公開

2004年05月23日
00:46
 IT系巨大企業の某社の研究所では
研究者がプログラムを書くことが奨励されていないらしい。実装に時間をかけている暇があったら頭を使うべきだという理屈らしい。
一見もっともに聞こえるが、自分で手を動かさなければ実装にまつわる各種のノウハウを得ることはできないし、試行錯誤しながらシステムを改良することも難しいだろう。対話的なシステムを作るときこれは特に致命的である。

しかし、それより何より、自分で実装しないと楽しくないじゃん!! と激しく思うのだが...
 

コメント    

2004年05月23日
00:51
大富豪家2.0
Don KnuthもElispプログラムを書いてる!
http://www-cs-faculty.stanford.edu/~knuth/programs/color-mode.el
2004年05月23日
00:52
ukai
いや全く。最近まったく実装から遠ざかっています。

頭の中で自分ならこう作っていくかなーというのをインド人エンジニアに(つたない英語で)説明しなければいけないという日々が続いています…。先に自分でプロトタイプつくってみせたほうがはやいような気がしないでもないです。
2004年05月23日
01:02
おごちゃん
「SEはプログラム書かないでシステム設計していればいい」とかってのもよく聞きます。
「経営者なんだからプログラム書かなくてもいいのでは?」とかもよく言われます。

でも、そういった泥臭いことをやり続けてないと、そういったメタな技術も見通しが悪くなるような気がするのよね。
2004年05月23日
03:44
i16(愛一郎)@一陽來復
コンピュータ関係の研究者が
コンピュータシステムの仕様を設計するのに
コンピュータ言語より自然言語で考えるほうがラクだとしたら
ソイツちょっとオカシイ。

何か考えて要求仕様を詰めて指示を出すんじゃなくて
「バーッと来たらピッピッとなるようなシステムを適当に作っちゃってください」とか漠然とした希望を出すぐらいならできそうですが、
すると研究の本体は
実装を請け負ったところがやってることになる。

基本的に企業では何かやると担当の責任になりますから
キッチリした仕様を言って
出来てきたものがちゃんと動かないと
仕様を出した担当の責任になるので
下請け会社に
漠然とした希望だけ言って丸投げして仕様から作らせ
自分は下請けの創意工夫で出来上がってきたものを売るだけ
つまりなにもしない
というのが
特に減点法評価の会社では保身に役立つようです。

当然ノウハウは下請けだけが持つことになって
メーカーは単にそのブランド専門の商社になっちゃうんですが
一担当の分際でこれを是正しようなんて腹が据わってるのは
上から見たら危険人物であるし
そもそもリスクが高いやり方を採るんであれば失敗もあり
早期に失脚するか大人しくなるかして
みんなで仲良く傾いていくわけです。
みんなが傾いてたら気がつかないわけで
みんなが傾いてるのに
もし気がついても
自分だけ直立してたら不安なので
面白おかしく楽しく朗らかに
みんな一緒に傾いて暮らしている。

めでたしめでたし。


じゃあどうするんだっていっても
評価システムが難しいんで
ある程度以上の規模の企業では
そうならざるを得ないのでは。

単なる大企業病?
2004年05月23日
03:51
i16(愛一郎)@一陽來復
あーでも実装に時間かけすぎて袋小路にハマって
なかなかアウトプットない人ってのは確かに居ます。
これ結構無駄。
何を隠そう僕はそうなりやすい。
だめじゃん。

やるなっていってるのにやむを得ずやっちゃう
ということがホントに必要なことで
やるなっていったらやめちゃうようなことなら
そんなもの奨励してもたいしたものできやしません。

どうせたいした研究しない人に実装やらせると
実装って結構労力使いますから
たいしたことしてないのにたいしたことしてるような気になっちゃったら
周囲のためにも本人のためにもならない。
2004年05月23日
17:47
くるとん
みなさまの研究内コーディングは存じないのですが、
ビルアトキンソン氏のユーザーテストへの情熱には参りました。
(もちろん100%完璧などないのですが理想が高い!)
 多大な労力をかけて作った成果ですから、
より多くの方に愛用される事を祈ります。
2004年05月23日
19:23
大富豪家2.0
どんなユーザテストをしてるのでしょうか?
2004年05月23日
22:06
>当然ノウハウは下請けだけが持つことになって
メーカーは単にそのブランド専門の商社になっちゃう

 どこの業界でも似たようなことが起きているんですね……。

 うーむ。
2004年05月23日
23:41
くるとん
現在、ユーザビリティテストと呼ばれるもの原形のようでした。>Bill氏
http://www.usability.gr.jp/whatis/whatis001127-1.html

 私の知る概要では、「テスト内容↓」
・コンピュータ操作に慣れない被験者に。
・操作の目的(ゴール)を指示して。
・小声でつぶやきながら自由に操作してもらう。
 「開発側↓」
・マジックミラー越しにリアルタイム観察。
・ビデオに記録する。(映像+音声)
・考え込んで操作が止まった部分の時間などを細かく分析。
   ↓
 インタフェース改良の繰返し。

 コーディングは誰かという本題からズレてますね。スミマセン。
世間ではユーザテストしたのかな?製品によく出会います。(^^;
2004年05月24日
02:43
大富豪家2.0
アトキンソンもこういうユーザビリティテストをやってたのでしょうか? こういうテストで改善点がみつかるようなシステムははなから論外な気がしています。
2004年05月24日
02:50
大富豪家2.0
> どこの業界でも似たようなことが起きているんですね……。

これは放送局が制作会社に丸投げしてるてな話なんでしょうか? 出版社でもそんな話があるんでしょうか。

部署によっては開発を丸投げしてるメーカもあるようですが、全体を見ると自力で開発してるところがほとんどな気がします。丸投げする金が無いだけかもしれませんが。
2004年05月24日
13:18
くるとん
アトキンソンはさんざんやったそうです〜。

 アイデアの実装とユーザビリティテストは
車の両輪かと思っていたのですが、予算云々より
通常はやらないものなのでしょうか?
2004年05月24日
13:32
大富豪家2.0
> 通常はやらないものなのでしょうか?

通常はやられていないと思います。
だいたいこういうテストルーム持ってる企業は少ないですし、テストルームはあっても製品開発時に利用するかどうかは別問題でしょう。
アトキンス氏がMacのソフトを開発してた頃、Appleではちゃんとこういうテストルームを持っておりかつ活用していたということなのでしょうか?
2004年05月24日
16:02
くるとん
むぅ、そうでしたか。勉強になりました。>通常

 いまや"For the rest of us"(取り残された人々の為に)
という考えはもうMacにも無いみたいだし残念至極です。

 高齢の方々にPCの潜在需要が大きくて、
ここを開拓できればパイが広がるのですけれど
現状のままでは、相当敷居が高いのです。
買う事はできても使えない〜メンテできない。
(義父母等にPCを自由に使ってもらうとよくわかります。
エラーメッセージも我々は経験で読んでいるんだなぁ。とか)

◆テストルームについて。
社内になくてもこれ専門の会社がありましたよね。
そしてアウトソーシングでノウハウは外部に
…という話題に合流したいと思います。
Thank you very much!
2004年05月25日
00:54
i16(愛一郎)@一陽來復
ビルアトキンソンがテストしたから意味があったんで、敏感にヒントを得る人がやらないと広範なテストも意味がないでしょうし、個人の才覚、一人の天才に大きく依存すると思います。
テストをしないでも十分に知見を得るだろうビルアトキンソンのような人が、さらにヒントを得ようとしてわざわざテストをやってみようと思いついたんなら、確認できたことはさぞかし多かっただろうとはもちろん思います。
もっと凡百の場合で言うと「これじゃつかいにくいじゃんか」ってのは、実装した本人がまずやってみてすぐ気付くのが多いだろうから実装者がさっさと直しちゃいますし、自分で実装しないとソコントコごそっと落ちちゃいますね、って繋がりでしょうか。
まあ手が回んないなら人にやらせてあとから全部トレースしてもいいですが、問題がなければブラックボックスのままにしちゃうような。人にやらせたのをトレースするだけだと何らかの仕様決定のうち「実装しなかったほうの選択肢をやめた理由」が残りにくい。それが残らず次回また試すんならそりゃノウハウになってないわけですね。