一般の人が文章作成するときのコツについて書いた本のはずなのだが
裏表紙には「ベストセラーの書き方」と書いてある。
和田氏は口述筆記も含め、年に50冊も本を書いてるらしい。
また、時々はベストセラーを狙って書いているらしい。
和田氏は自分が天才ではなく、
読者の目線で本を書いているという自覚があり、
「並の人の言うことの方が世間では有用なのだ」という考えで本を量産しているらしい。
野口氏の「
「超」文章法」もそうなのだが、
あまり賢くない著者があまり賢くない読者向けにわかりやすく書く本が
ベストセラーになりやすいのかもしれない。
確かに文章は非常にわかりやすい。
(わかりやすすぎて簡単に飛ばし読みができてしまう。)
心理学的実験の話や知見が随所に出てくるが、
こういうものはどんな人にとっても面白い話題なのでウケるのだろう。
肝心の、文章を書くテクニックについてはごく普通のことしか言っていない
(目次から書けとか、とにかく書く練習をしろとか、人の立場になって読んでみろとか)
文筆活動には定年が無いのだから、頑張れる限り執筆と自己変革を繰り返したいという
和田氏のスタンスは面白かった。
(ベストセラーをずっと書いてれば引退後の家計の心配なんて無い!)
(2004/2/18 増井)
和田氏は、日本の国語教育が「情緒的文章中心」だから文章を書けない人間が
多いのだという考えているようである。
日本の学校では、効率の良い伝達文を書く練習などは全くさせず、
ある程度長い文章を書く機会は「読書感想文」だけなので、
「作文=情緒的文章の作成」という教育方針がどこかに存在するのだと思っているようだが、
実は「
文章読本さん江」で書かれているように、
明示来の綴り方教育の延長が読書感想文となって残存しているのであるから、
そのような伝統を完全に消し去る力をもつ強い作文教育方針が出現しない限り
「情緒中心」な国語教育は消えることはないであろう。残念ながら。